大彦が150年間守り続けてきたこと mv

大彦が150年間守り続けてきたこと

■祖父に「浩幹は大工さんは無理やな~」と言われる

7代150年続いているとは言いながら、私の家はあまり男の子が生まれず、婿養子で家業の家づくりを続けてきた家。

祖父や父は、婿養子ではなく「野上」の家の男の子でありますが、その代わり今度は男の子が生まれると産んだ母親がすぐに亡くなる事が2代続きました。

そのため4代目(私の曾祖父)が、祖父に毎月初めの神社への月参りを命じ、曾祖父が亡くなってからも、祖父も父もそれを守り続け(今は私にバトンタッチして、もう70年以上続いております)、おかげで私が産まれても母親は健在で今も元気元気。

そんな事もあってか、うちの家は大変信心深く(神様・仏様・お地蔵様に)、私も小さい頃から、しょっちゅう神棚やお仏壇に手を合わせている子供でした。

▲毎年「初午」の日の弊社のおまつりの様子

僕が生まれた時は、祖父は大変喜び、玄翁(げんのう※カナヅチみたいな大工さん必須の道具)を買ってくれたのですが、僕はそれでアチコチ叩いて何かを「壊してた」らしいですから、そもそも大工さんの素質はなかったわけですね(笑)
その祖父に、小さい頃は大変かわいがってもらい、祖父の自転車の後ろに乗っていろんなところに連れて行ってもらいました。

そんな祖父に「浩幹は大工さんは無理やな~」と言われたのが、小学校に上がる前。

理由は僕の手のひらが「べたついてる」ため。(こちらでは「脂手」など言います)

今は周りの方と比べて、自分の手が特段べたっとしているとは思いませんが、良い仕事をする腕のイイ大工さんは、自分の手の脂で綺麗な木(特に白木)を汚してはだめだから、乾いた手でなければならないのです。

なるほど、うちの棟梁や社員大工たちの手はやはり乾いた手をしています。(それでもうちの場合は綺麗な木を扱う時は、白手袋をはめて仕事します)
しかし、今時、乾いた手でなければ大工さんになってはいけない。との法もないと思いますが、大工さんに限らず職人の世界とは、それだけ厳しい一面もあるのですね。

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