終の棲家のリノベ【海南市】

60代のT様ご夫婦は3年前に築60年を超えた55坪の日本家屋を購入し「終の棲家」としての建替えかリノベーションかを随分悩み、弊社にもご相談いただいた上でリノベーションを決断なさりました。元々地元の工務店を経営なさっている方のお家であったこともあり、良い建築材料と丁寧な大工仕事は分かりましたが、購入前数十年のお家の管理状況が悪かったため、かなりの痛みが見られ雨漏りなどもひどかったです。

内部の床壁天井の解体と不要な増築部分の解体を進めていくに連れ、想定を超える問題箇所も出てきました。また、途中猛烈な台風にあったこともあり、工期も遅れ、大工さん職人さんも知恵を絞りながらの難工事でありましたが、私達も目を見張るような建築当時の素晴らしい材料や建築仕事に支えられ基本はしっかりとしていた事に助けられました。やはり昔の大工職人さん達の真摯で丁寧な仕事は素晴らしいですね。私達も見習わなければなりません。

以前のお家は玄関や座敷が広く、そこにお茶室なども加わり、そこの仕事は素晴らしいですし日当たりや庭への眺めなども良いのですが、キッチンやダイニング・リビングなど普段居る場所が、暗く風も抜けないジメジメした場所に追いやられておりました。

さらに、洗面浴室なども離れており全体的な収納も少なく「立派だけど暮らしにくいお家」でありました。ですから、「座敷と縁」だけを残し、他は間取りや窓配置から全てガラッと変えて、「光と風のぬけるお家、動きやすくて暮らしやすいお家」にいたしました。また、柱や梁も適切な場所に追加し構造補強をするとともに、断熱材も加えて、性能的にも満足するお家としております。

これから、ご夫婦とお母様、3人のご子息様が心地よく・永くお住まいいただけるお家へ生まれ変わったと思います。