風情ある大屋根の家【和歌山市】2011年
お母様、御主人様奥様、お子様の3世代住宅です。建て替え前の御家族の思い出の残る材料(特に和室廻りはそのまま)を使う事が非常に大切な御要望でした。
経年した材料には、新しいものでは望めない風情があるのはもちろん、それ以上に御家族の思いが詰まっていますので、きれいに外し可能な限り再利用させてもらいました。
柱や梁などは、敷居や鴨居などに形を変えて再登場してもらっています。現場打ち合わせの際、どこに前の材料が使われているかをご説明すると、とてもお喜び頂いたお顔が思い出されます。
K様は大変センスの高い方でしたので、御提案して頂く事やお望みになる事が非常に的を射ていて張り合いがあり、であるからこそ毎回の打ち合わせがとても緊張したものでした。
①リビングダイニングのフルオープン木製窓+デッキ+深い軒の「大きく開きながらも落ち着いた空間」など空間の事。
②適度にプライバシーも保てながら(お母様)動きやすく楽しいプラン、将来の使い方の変化を考えたプラン等、プランの事。
③屋根の淡路日本瓦、外壁のオリジナルカキ落とし、床の桧やナラのムク材、木枠や階段のヒバ、和室の天井板、玄関のカシュー塗りの飾棚、各建具等「材」の事。
全てに「エセではなく本物という事」「風情、質感」をじっくり考えた家づくりができました。
K様、誠にありがとうございました。