東京で目透かし。(建築探訪、板張り天井、板張り壁)
また後日詳しくはご報告いたしますが、先日はある式典に出る用事で東京へ。それに社員旅行を組み込んで、皆で行ってきたのですが。
私、研修でも会合でも出張があれば建物見学は必須でありまして、社員旅行となれば、それはそれは絶対的に必要。今回は建築の宝庫の東京ですから色々と見学はしてきましたが、ちょっと一つに絞って。
上の建物は建築好きの方なら一発でお分かりになるかと思いますが、老舗お菓子屋さんの店舗。私が大好きな有名建築家の設計です。
外観の雰囲気も落ち着いていて上品で良いですよね。一つ一つの建築部材も薄く細く見せる工夫がしてあって、落ち着いているけどシャープな印象。こういう所が美しくて品の良さを感じさせるのかなと思います。
内部は吉野桧がふんだんに使われています。素敵ですよね。
ただですね。これだけ、壁も天井も板張りだらけですと、普通は、もっと素朴というか野暮ったい雰囲気、山小屋っぽくなるもんなんですが、こちらも綺麗で品の良さを感じさせます。なんでだろう?と私なりに考えますと、
所々で「目透かし」「底目」がとられているから、軽快な印象になるのだと。「目透かし」とか「底目」と呼ばれるのは、板と板がくっついている所をわざと隙間をあける手法。こだわりのつくり手などでは、壁と天井がぶつかってくる所とかによく見る手法えです。
この目透かしが全体的にべたっと重くなるのを防ぎ、軽やかに綺麗な雰囲気にしていると思うのです。勝手な私の意見ですが。
ちょっと「目透かし」とは違うけど、
もうすぐ完成のこちらのお家の天井に細かくリブが入っているのも同じことだし、
大工さんの工事が終盤のこちらのお家のキッチンの側板。外周の木枠とシナ合板とのくっつくところに隙間をとっているのは、まさしく「底目」
やっぱり建築は見て感じて勉強に勝るものはありません。今回もたくさん良いお勉強をさせていただきました。詳しくは、また情報誌「つくり手」の誌面でご紹介いたします。
ではまた来週。ぐっと寒くなってきましたが、お体ご自愛くださいませ。(あっ、もちろんお菓子屋さんでお菓子はたくさん買ってまいりましたよ)
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