野上のブログ

木の家教えて①デッキの木は長持するの?(木製デッキ、デッキ材、アウターリビング、デッキ材腐り)

さて、今週から週二回のBlogアップを頑張ろうと思います。(すぐ挫折しそうですが。。)

1回はいつもみたいな思いのままに書いていこうと思いますが、もう1回は木の家の諸々のことを書いていきたいと思います。弊社の広報スタッフ久保さんにご質問を出してもらってそれに答えるかたちで。皆様からも質問いただけましたら大変ネタに助かりますのでよろしくお願いいたします。(ちょっと面倒くさいのだけど、メールいただければ助かります)


では第一回目は「デッキの木について」

Q. 木製デッキはとっても気持ち良くて、弊社のお家でもかなりの確率で採用されますが、「雨ざらしなのにどのくらいもつの?」「どんな木が良いの?」「メンテナンスは?」


A1. 木製デッキはとってもここちよくて、お茶をしたり、遊んだり、お酒を飲んだり、ぼ~ぉっとしたり、外のリビングのような使い方ができるだけでなく、お家の中から見通せることで、リビングダイニングを一回り広くみせることもできます。

こんなのたまんないですよね。

でも、室内とは違って雨ざらしにもなるし、壁の板張りなどとも違って、表裏側面色んな所が雨に濡れるから痛みも早いわけです。

だから、まずは樹種です。腐りに強い対候性の大きい木を使わねばなりません。と言って、一般的にメジャーなのは「桧=ひのき」などでしょうか。もちろん桧も良いと思いますが、弊社がいつも使うのが「米ヒバ=ベイヒバ」。今は大きなお寺や神社の柱などに使われることがメインの木ですが、弊社ではかなり昔からお家の足回りの材や、木の窓、デッキ材に使っています。(上の写真二つも米ヒバです)

というのも、米ヒバを日本に持ち込み始めたのが、弊社のお得意様の材木屋さんだったのですね。そもそも、日本に輸入を始めた目的は電車の枕木だったそうです。枕木だから土の中に埋めるわけで、その耐久性はもう何をかいわんやですよね。

また、わがまち和歌山のシンボル和歌山城の一の橋も、桧が腐って、米ヒバ材でかけ替えて今に至ると聞きます(間違ってたらゴメンナサイ)

以前あった住宅金融公庫の指標でも(今もそれに代わるものあると思います)、米ヒバは「対シロアリ性」でも「対腐り性」でも最高基準の「極大」となっていました。

また、他でも腐りに強いとくれば

イペやバツという木も有名です。

その施工例で有名なのは横浜の大桟橋公園。一面イペ材のデッキで施工されています。

弊社でもたまにお客様のご要望で使います。とっても硬い木ですが、色合いもなかなか素敵です。

このように、まずは雨・腐りに強い樹種を選ぶのがスタートです。


A2. 次に木の部分。

詳しい事は省きますが、木には「赤身」と「白太」という部分があります。

中心に近い赤い部分が「赤身」まわりの白い部分が「白太」です。

赤身が腐りに強くて、外部には赤身の木を使うというのが基本です。腐りに強い樹種でも白太部分は腐りやすい。特に桧や杉などよく使われる木は「赤身」を使う!これはとても大切です。


A3. 最後に耐用年数とメンテナンスです。

弊社の紀泉台モデルハウスは築33年。こちらのデッキ(濡縁)も米ヒバ。うちの建物は屋根の出(軒の出)が大きいから、その点も考慮にいれなきゃですが、今もバリバリ現役。もちろん、まだまだもちます。

また弊社本社隣のリノベーションモデルハウスは築90年。こちらの2階の花台の材料も昔のままもっています(こちらは桧)。

だから、樹種や赤身に気をつけると皆様の想像以上の耐用年数があるということです。

そしてメンテナンス。何年かに一度オイル系の外部塗料を塗り替えてあげると、より良いと思います。ただ、ヒバや先ほどのイペなどはそもそも塗料をはじくところもあって、実際は初めは塗るけど(イペは塗りません)、それ以降はそのままというお客様が多いです。

ただ、桧や杉などは数年に一度塗りかえてあげる方が良いし、白太部分がある材料なら、まめに塗り替える必要はあるのでご注意を。

はい。では今回はこの辺で。

(ヒバの施工事例で出ていたお家は コチラ と コチラ )

(モデルハウスで33年後のデッキの状態をご確認されたい方は コチラ から)

よろしくお願いいたします。


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