野上のブログ

棟上げでした!

昨日は和歌山市県庁近くでA様の棟上でした。A様とは初めてお会いしてから5年位。お客様も「やっとかたちになったね〜」としみじみおっしゃっておりましたが、私も色々と感じるものがありました。(先月も長年お付き合いいただいているお客様の棟上げがあったんですよね。そちらでもしみじみと良かったな〜と感じ入りました)

良い機会ですので、棟上げに至るまでの道を簡単にご紹介いたします。(ここで紹介する工程はほんの一部ですのであしからず)

上の写真は基礎の鉄筋の写真。現場では先月中頃からこのように基礎工事が進んでおりました。

鉄筋を組んだあとは型枠(コンクリートを流し込む型)を組んで、コンクリートを流し込みます。ここでの工程も細かく言えばたくさんあるけどバシッとはしょって、

しっかりとコンクリートが固まる養生期間をとった後に型枠を外します。基礎からつきでている金物が構造用の金物。弊社の特徴である「一発打ち基礎」もご紹介したい所ですが、また別の機会に。

現場で基礎工事が進む一方、弊社の作業場では土台や柱、梁などの構造材の加工が進みます。うちは「墨付け・手刻み」という、角材を構造材にする加工を社員大工の手仕事で行う、伝統的な大工職人の技で進めております(普通はプレカットと言って、材木屋さんが製材工場で全てラインで加工して現場へ運びますので、ここからの作業場大工さんが行いません)

まずは、実際の角材に棟梁格の弊社の社員大工さんが加工方法を書いていきます。

その指示にしたがって、他の社員大工さんたちが手仕事で一本一本加工をすすめていきます。その総数は200本以上になるでしょうか。現場で基礎が一月弱で完成する中、この墨付け刻みには一月ちょっとかかります。また山での木の乾燥などもありますから、ゴーサインがでてから、2ヶ月程度かかっているでしょうか。

現場では基礎が完成し、作業場で「刻み」作業が終わると、いよいよ現場へ大工さんが登場です。まずは基礎の上に敷く土台の工事。

基礎から突き出ているボルトを入れたり、こんな継手をはめ込んでいったりと、棟上げまでに土台工事は終わっておきます。

そして外周に足場を組んでもらって、いよいよ棟上げ当日を迎えます。このようなクレーン車に手伝ってもらって棟上げ作業が進みます。

一本一本の作業の進み方はこのBlogでも何度がご紹介させてもらいましたが、刻み作業で大工さんが加工した凸凹加工をはめ込んでいきながら、一本一本木組みを完成させていきます。(詳細はまた別の機会に)

そうして夕方にはお家の骨格が全て組まれてしまいます。ちなみに一番高い部分の構造材を棟木と呼びますので、それが組まれる(上がる)から「棟上げ」とか「上棟」とか言うわけ。棟上げが終わると、お飾りやお供えものを上げてお客様とともに手を合わせます。その後棟上げが終わりたてホヤホヤのお家内部に入って、色々な部分をお客様と見学。

柱が2階へのび梁が4方より刺さる。どんな風に組まれているか?想像できます?

当日朝まではまだ平面的であったお家が夕方には立体で姿を現すわけですから、なかなか凄いことで、お客様にとっては興奮と感動の1日であります。圧倒的な木のボリューム感の中で大変嬉しそうなお顔を見ると、僕らもとっても嬉しくなるわけです。

さて、ここからが家づくり現場の大工さんの工事の本番。皆で力を合わせて頑張ってまいります。


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