古民家リノベ・リノベ(renovation古民家リノベーション、黒い梁のある家)
先日久保さんのコーナーでも紹介していましたが、和歌山市東部のH社様ショールーム、古民家リノベーション工事もほぼ終わりに。(また第二期工事も後日)
海外のハイブランドの方を初め、とにかくファッションの第一線のとんでもなくセンスの良い方がお見えになられるとの事ですから、負けない様に、細部まで気合をいれて頑張りました。(和歌山市はニット産業で有名なのです)
なんて、頑張ったのは大工さん職人さんたちなんですがね。あっ、もちろんいつも気合いれて頑張っておりますよ。
頭の写真、京都炭山朝倉木工さんのテーブルと椅子。しかし、ほんま素晴らしいですね。社長様も物凄く気に入ってくれました。先日現場で社長様と私の会話「なんか、朝倉さんに全部持ってかれた感じするねぇ」と(笑)
先日久保さんもBlogに書いてくれていましたが、素晴らしい家具も、素晴らしい仕上げ職人さんたちの技も、全てしっかり考えて設計し、大工さんたちが細部まで丁寧に仕事をした上に成り立っておるのです。
「建築はあまり主張せず、お客様の暮らしのバックになるように」と私の師匠や尊敬する住宅建築家の皆様も述べておりますが、色々な上質なものを受け止められる上品なバックでありたいと思っています。


というわけで、ほぼ出来上がった内部を。

こんな黒い梁は圧巻ですよね。よく古い日本家屋をリノベーションで解体すると、すばらしい大きな梁がでてきますが、これは別格。まさに圧巻。(後で述べる岸和田市のリノベーション現場の梁は更に圧巻!)

土間のたたき仕上も素晴らしいです。これは全く何も手を入れておりません。ライトに照らされてよりよい風情に。土間の格子の建具もそのまんま。昔の職人さんって腕はもちろんセンスも素晴らしいのですよ。

素朴で武骨な表情もする土間から、黒いダイナミックな梁、白いしっくいの空間、そして畳の間は壁の色も変え、天井には和紙を貼って、少し雰囲気を柔らかく。
ダイナミックな空間から、最後の座敷にいたる途中にワンクッション置いて印象を自然に変えていくように。

そして先ほどのタタミ空間から続く、一番奥の座敷がこちら。床の間の脇以外はあまり直しておりませんが、仕事も精緻により美しく。
とにかく鎮座するテーブルと椅子が素晴らしいから、そちらばっかに目が行きますが、土間から広間、そして奥の座敷へといたる中、そんな雰囲気の自然な流れのことも考えておるわけですよ。

その座敷のフスマ紙は京都で社長様自らが選んできたとっても綺麗な唐紙。細かな文様が美しくバランスもよく上品!まさしく日本の文化ですよ。


おまけでテーブルが搬入された時の模様を。写真を撮っているのは朝倉さん本人。ご本人もめっちゃカッコイイんです。
さらに、本格的な造園はまだ先なのですが、この座敷の奥には坪庭がありまして、

こちらは先日、初めてのお客様を迎える前に急ピッチで整備。(造園屋さん!無理を聞いてもらってありがとうございました)
そして、リノベといえば、岸和田市のK様家も元気よく進行中です。

(ちょっと先ほどの話。解体中にでてきた梁。あまり写真では伝わらないかもですが、物凄く大きく立派な梁。もうお城みたい。)

床板も張られ、新しく出来てくる間仕切りの木が立ちだしております(間取りからがらっと変えちゃいますので)


既存の梁(正確には差し鴨居)に、木枠(建具が走るための上枠)が取り合っている所なども、どんどん出来てきております。図面で書くのは簡単だけど(いや、リノベーションの図面は柱の位置も大きさもちょっとずつずれていますから、図面も難しいんですが)、これを現場で納めるのは、高さもあっちとこっちで違う、梁も真っすぐはしっていないから、そりゃもうホント大変。
大工さん、さまさま!ですよ。
基本の腕をベースにして、色々な経験を積んだ大工さん職人さんが居てこそのリノベーションです。もちろん、設計も色々な知見が新築以上に必要だし、「どこを活かしてどこを直すか?」「どこまでさわって、どこから既存のまま残すのか?また上手い残し方は?」などの判断と思い切りが何より大切で、ここに経験とセンスが問われてくるわけですね。
はい。ということで今日はここまで。
最近、ぐっと寒くなってきましたので、皆様お体ご自愛くださいませ~
ホームページのリニューアルに伴い、ブログも新サイト内に統合しました。
過去のブログの記事(2020年以前)はこちらからご覧いただけます。