「まるいかべ」と「耐火の壁」(Rの壁、丸い壁、木造耐火、街中に木の家)
久々に現場から。今日は豪華に?2つの現場から。
まずは、和歌山市中心部にほど近いK様家。昔からの商店街がすぐ近くのこちらは、「防火地区」と言って、「火」についてはかなり厳しい地域。住宅を建てる地域としては最も厳しい規制がかかってきます。
なかなか複雑だから、詳しく述べてると全く進まないので、大体で話を進めます。(だから細部は間違っている所あると思いますが、ご勘弁くださいね。)
要は街中なので、万一火災が起こって延焼が続くと大変になるから、仮に近隣で火災が起こっても、その火を室内に入れずに頑張るということです。その頑張る時間によって、色々な制限(外壁・屋根・窓など)が変わってくるというわけ。
こちらの建物は2時間頑張らなければいけない大変厳しい規制がかかりまして、要は「木造耐火建築物」となります。
東京など都会の工務店さんならいざ知らず、普通地方都市では、なかなか「防火地区」にあたることはありません。
そして、メーカーさんなどのプレファブではなく、昔ながらの木造軸組みの耐火建築となると、これはかなり稀。それが証拠に私設計事務所時代も含めて(北海道から関西まで)25年目で初めての経験でございますので。
《その対応のために、東京の麻布の勉強会に参加した話は情報誌「つくり手」でお届けしましたね。またBlogでもアップします》
はい。そろそろ前置きは終わりまして、
はい。この青いボード。家づくり関係者の皆様でも見た時ない方の方が多いのではないでしょうか。これが耐火用の特殊な強化ボード(厚み21㎜)です。
基本的にはこのボードを外壁の外部も内部も、床も天井も、内部の壁も、2重に張っていきます。要は、柱や梁などの木をこの特殊強化ボード2重張りで包み込むということ。
今は室内側のボードは張っておりませんから、外側に張った青いボードの裏側が見えておりますね。これが内部も、天井も床も、階段も張るわけですから、なかなかの「大変さ」はプロの方がよくお分かりいただけると思います。
こちらこそプロの方でないと反応してくれないと思いますが、窓の開口部にも、このボードを張りまわしています。窓の廻りの木と木の間に白いもの見えますよね。これがボード。正確にはボードだけじゃないのですが、止め方とか色々面倒くさそうでしょ。
こちらの棟梁であります、うちの若きエース坂本君が頭を悩ませながら頑張ってくれております。
耐火はいつもと違う所ですが、空間の心地よさや、弊社の木の使い方などは、いつもと同じ。
美しくてここちよい空間が生まれますので、お楽しみになさっていてください。
はい。もう一つは、桐蔭高校近くのT様家。
こちらは、お客様のこだわりがどんどん形になってきていて、とても愛らしいお家が出来てきています。
こちらも隙間なく立ち並ぶ住宅街のお家ですから、このような光を落とす吹き抜けもあります。
2階に上がってみると、こんな可愛らしい所も。
もうお分かりですよね。
こんな「まるい壁」が出来上がってきています。
外壁は以前話題にしましたが、玄関ポーチの雰囲気も愛らしくていい感じです。
こちらは大体今月一杯で大工さんの工事も終わる予定。ここから色々な造り付け家具が出来ていきますので、楽しみな所がどんどん出来上がってまいります。
お楽しみに~。
そろそろお盆休みも近づいてまいりましたが、どうぞ気を緩めることなく、体調にはくれぐれもお気をつけくださいませ。
では、また来週。
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