地味ですが
さて、今日の現場は岩出市根来のA様家。
上の写真でもあるように外回りの防水下地も終わり、実際の今は左官塗り下地のラスという金網も張られている状況。
内部は床板(吉野桧の無垢一枚板です)も張り終わっている状態。(こちらの写真は実際張っている段階の写真。このように並べて見てから張っていきます)
この頃の現場はあまり見栄えがしません。ついこの間までは棟上げ後の柱や梁の木組み構造がダイナミックに見えていたし、あちこち抜けていたので広く感じていたのですが、
このように断熱材が入って柱が隠れたり(見せる部分も多いですが)、建築材料も多く置かれているし、作業スペースでも木などの材料もたくさんあって、狭く感じてしまいます。また色も茶色が多くて、何だか全体的に地味でぱっとしないんですね。
ただ、この頃の現場は、後からどうにも出来ない本当に大切な所が施工されていて本当に重要(まぁ重要じゃない時期なんてないのですが)
水道工事の排水管や給水給湯管を適切に施工するのは当たり前だし
電気の引き込み線など外壁を貫通するものは後々の雨漏りにも関係してきますので、念には念を入れて丁寧に。なぜひと手間かけて、このような板を打っているか?こういう所が後々効いてくるんですよ。ホントに。
同じく換気扇の出口も。換気扇のダクトを外に向かって水が落ちるような勾配をつけていくことも大切。侮ることなかれ。こんなひと手間が最後の最後に効いてきます。
屋根裏に開く穴。屋根裏の熱気を抜くためての空気穴。極論するならこういう空気穴をあける分、雨漏りのリスクは増えるのだけれど、それ以上にお家の耐久性のためには必要なのです。けれど雨漏りリスクがある所だから、当然念入りに。当たり前ですが、天井張ってしまって外壁できてしまってから、開けるの忘れていることに気づいてももう遅いわけです。こんな「ほんまかいな?」なんてミスも、業界話としては稀に聞くこともあったりするとかないとか。。
そして、こんな地味な工程を地道に積み上げていくと、仕上げの工程が待っています。壁に左官が塗られ、床にオイルが塗装され、一気に明るく華やかに仕上がっていきます。現場のせせこましい感じとはうってかわって、明るく広々な空間が生まれてきて、お客様も大変喜んでいただくのですが、こちらの現場はそんな時期まではあと3ヶ月ほど先のお話。
地味に飽きずに地道に積み上げきたものが、ある段階で一気に花開く!なんて、なんか人生みたいですね。そんな事を語れるほどまた年月を経てはおりませんが、建築現場の教訓を人生にも活かしていきたいですね。
というわけで今週も終了。また来週もよろしくお願いいたします。
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