今週もあれやこれや。そんでもって現場は元気がでる!(吉野杉、ものづくり文化祭、木の家、木にこだわる家づくり)

先週・今週と、なかなか忙しい日が続きます。
いつもに加えて、大変ありがたい事に、新築のお家の地鎮祭や契約も複数棟重なり、新しいお客様からのお問い合わせやお打ち合わせもいただき、
そこに、まずは「ものづくり文化祭2025春」であります。
連日連夜大工の木村君を中心に、大工さんたちが刻んできた(木組み加工を施された)柱や梁が、7日金曜日に和歌山城ホールの前に

木組み加工はいつものお家と基本的には同じだけど、こちらは基礎もなく、ナナメの床の上に置かなければなりませんし、3日で解体せねばなりませんから、また違った難しさがあります。

和歌山城の目の前。和歌山市の一等地、ホテルやお役所、ビルなどが立ち並ぶところに、木組みの構造物が大工さんたちの手によって、建っていくのはなかなか爽快であります。

今年のゲートとフレームはこんな感じに出来上がりました。今回はデザイナーの方がいらっしゃったので、その方のデザインであります。
当日は、

一日目は原左官さんのご協力を得て、しっくい塗り体験。ご家族で日本の伝統の左官仕事を体験いただきました。これは毎回あるあるなんですが、親子で体験すると、親が熱中して必死になるんですよね。

段々上手くなってきて、一面塗り上がりました。うちの女性スタッフの久保さんや岡田さんの機転で、当日用意したビー玉なんかを飾り付けてもらって完成。こういう細やかな気の付き方ってのは、さすが女性は(なんて言ったらダメなんでしょうか?)得意で素晴らしいなと。
手形もつけて可愛らしいですね。
二日目は、

「刻み」(=梁と柱、梁と梁などの接合部に施す木組み加工を掘ったり削ったりして木に施すこと)を一般の方に体験してもらって(プロでなければ一つの木組み加工を造るだけで、2時間以上はかかります)

その梁も使って、大工さんたちが棟上げ。

3m角の小屋が出来上がりました。
初回から3回連続でものづくり文化祭で棟上げをさせてもらっていますので、そろそろ飽きられていないかな?なんて思ったりもしますが、皆様いつも楽しそうにご覧いただきまして、最後に拍手などもくださって、ありがたいかぎりでございます。
さらに、今年は、こちらも岡田&久保コンビのアイデアで、ここに「餅まき」が加わりました。
昔は棟上げ後にご近所の方々に、お餅をまいたりすることがありました。今ではほとんど見なくなったけど(まだ行っている地域もあると思います)、日本の文化の1シーンだから、再現しようってことで、「お菓子まき」を。

他の出展企業様からも色々な商品を頂戴して、盛大に「餅(じゃないけど)まき」をいたしました。
皆様にもお喜びいただき、案外大工さんも喜んで、ものづくり文化祭の事務局の皆様にも大変お喜びいただて、やって良かったなと。やっぱり弊社のスタッフは優秀ですよ。


ものづくり文化祭の2日間が終わった翌日月曜日にお邪魔したのがこちら。奈良吉野の材木屋さん。
実は、4月に全国の腕利き大工さんたちが集まるイベントが大阪でありまして、そちらにご依頼があって参加しなきゃなので、(なんかイベントばっかで遊んでいるみたいですが、若い大工さんたちが一生懸命やってくれて、通常のお仕事には影響なしでいけております。)その関係で吉野に。
そういえば!いつも勉強させてもらっている大阪の羽根建築さんの材料を入れている材木屋さんが近かったなと思い出して、羽根建築さんの大工さんに一本電話いれてもらって、突然の訪問。大工さんの坂本君と金子君も一緒です。
突然の訪問にも関わらず、快くお迎えいただきまして感謝感謝ですし、ストックしていた材料も良いものでした。木に対する考え方もとても合う所があり、また機会があればお付き合いいただきたいなと。
ところで、弊社の材木。柱や梁の構造材の桧と杉は、もともと吉野から仕入れておりました。そりゃ、吉野桧・杉といえば良材として全国で超有名なブランドですからね。
ただ、お付き合いいただいていた材木屋さんが公共建築など大きな建物にメインをシフトしていったことで、色々と弊社の細かな注文と合わなくなってきたこともあって、3年前位から和歌山紀州の龍神材にスイッチしていました。
こちらの産地の木も間違いない良材で(まあ奈良と和歌山は山つながってますから)お付き合いいただいている材木屋さんの管理体制も素晴らしく、東京や関東のこだわり工務店では〇〇材木と言えば『知らぬ人は居ない』って程の所です。
《歴史的にも、和歌山南部の材木屋さんは東京と、和歌山北部は大阪と付き合いが深い、面白いお話もあるのですが、こちらはまた別の機会に》
だから、全く文句もなく、今の龍神材からスイッチする必要もないのだけれど、今回の材木屋さんもとても良かった。
どちらも長所があるので、そこはお家の雰囲気や仕上げとも考え合わせて、良い方を選べるようになれれば良いなと考えています。
ただ、材木屋さんとの付き合いは、自然の物を扱うという難しさもあって【信用関係の積み重ね】がとても大切です。お互いの考えていること、くせ、得意としていることが良く分かり、「ツーカー」で通じ合うようになれば、無駄な経費を抑えて素晴らしい良材を手に入れられて、お客様のためになりますからね。
急ぐことなく、しっかりとした信頼関係を築いていきたいなと思います。
さて、最後に。いきなり話は変わるけど、小さいながらも工務店の親方(経営者)をさせてもらっておりますと、色々なことはございまして、
お客様との打合せ&設計図面に集中し、現場を見に行くだけでは終わらないことが、そりゃ多々あるわけですよ。当たり前ですが。
色々考えこむこともございますが、


そんな時はやっぱり現場。朝一現場にいって、出来上がっていっている姿を見ると、そして、大工さん職人さんと話をしていると、とっても元気がでてまいります。
実は、私、元々は建築などにあまり興味はなくて、家が何代も続いている工務店だから、大学の建築学科に行って、そのまま設計事務所で修行をして、帰ってきて。ときました。
このwebサイトにもそれは書いておりますが、設計事務所修業時代から建築・家づくりがとても好きになってきましたが(自分で無理やりそうさせたと思っていました)、小さい頃から何か造る事が大好きだった!という、うちの大工さんたちと比べると、何かこう劣等感的なものを常々感じておりました。
が、やっぱり私も、本質的に(ここ大事!)、『ものが出来ていく様を見る、ものづくり』が大好きなんだな。と今朝再確認して、何だか嬉しくなってきたという所で、今週もおしまい。
また来週も、グダグダと長いBlogにお付き合いくださいませ。
ホームページのリニューアルに伴い、ブログも新サイト内に統合しました。
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