杉板といっても。(杉板外壁、外壁板張り、小幅羽目板、吉野杉板、木の壁)
昨日から一気に寒くなりましたね。日没も早くなりましたし、冬が近づいておりますねぇ。弊社のスタッフでも風邪気味の者がチラホラ。皆様もお体お気をつけくださいませ。
さて、上の写真。
只今建築中のK様家ですが、このお家でも外観の大きなポイントになっております、木の外壁。
杉板を張った外壁です(厳密に言えば「戸袋=とぶくろ」部分ですが)
こちらは、奈良県吉野産の杉板。ず~っと昔から使わせてもらっている材料で、綺麗だし耐久性も良い。そして弊社のお客様方にもとても人気のあるものです。
これは、〇〇‐××など品番のついている製品ではなくて、自然の杉の木からとった材料を、吉野の山から(製材屋さんから)いただいているもの。
注文の仕方も「杉板の赤身で、幅これ位、長さは2けん(=4m)、厚みは15ミリで200枚入れといてください」なんていうだけ。(実際はいつもの!で大丈夫ですが)
それで大丈夫か?とお思いでしょうが、「節がどうでとか加工がどうで乾燥がどうでとか」とか、あまり厳密に頼むのは自然の物には向いていませんし、無理にするとこういう物は製品になって、ぐっと高くなっちゃいます。
弊社に入れてもらってから、乾燥をし、加工もして、選りすぐって使います。
赤白で色が揃っていないものや、節の多いものは、押入れや作業場、納戸など、粗くて許される所に使います。(リビングなどでも粗いものが良いという場合もあるし、納戸などでも嫌という場合もありますよ)
内部に使うものは、外部よりもより色の揃いや杢目の綺麗さに気を使って選びます。こういうことを作業場で棟梁や大工さんたちが一手間かけて行っているわけです。
こういう事ができるから、良材を比較的安価で使えるわけです。
大工さんたちが吟味できる目を持っている、乾燥させたり、加工できたりする手や場所がある。山や製材屋さんと、永年の信頼関係とお互いの「クセ・好み」が分かっていて、余計な無駄な手間をかけずにやりとりできる。
これがあるからこそなのです。
だから、自然素材を扱う木の家は一朝一夕ではいかなくて、地道な積み重ねが必要なのですね。
一転、こちらのお家で張られているのは、小幅羽目板というもの。三重の材木屋さんが製品として出されている杉板(もちろん無垢板)です。
細かなスリットが素敵な、最近建築家やアーキテクトビルダーで人気の商品です。完成すると凄く良い雰囲気になりますよ。
同じ杉板でも色々ありますね。
ではではまた来週。
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