障子。~情報誌「つくり手」より~(木障子、雪見障子、吹き寄せ障子、吉村障子)
今回は、久しぶりに弊社情報誌「つくり手」の記事より。(情報誌「つくり手」とは、弊社が社内で制作し2月に1回お客様にお届けしている情報誌です。ご興味のある方はこのwebサイトの中の情報誌「お問合せ」よりお申込みくださいませ)
今から5年前の記事となりますが、皆様がお好きな「障子」のことを。和でもモダンでも合う障子のことを色々と。ではご覧ください。
今回は、弊社のお客様方でもお好きな方が多い「障子」のお話。多くは窓の遮蔽に使う障子。ロールスクリーンやカーテンなども良いけれど、それらとはまた違う、柔らかい光の通し方が魅力です。
ただ、障子と言えばただ和室にあるものと思っているだけならもったいない話。実は様々な種類や手法があるのです。
まずはお寺や伝統的な和の建物でよく見る「縦(横)繁障子」。(上の写真)縦長横長に細かくマス目をきった繊細な障子です。腰板と言って下に板がついているのも昔のお家では多いパターンですね。
このような伝統的な腰板のある障子はかなりの和なお家でないとですから、最近はあまり見なくなってきましたし、弊社もあまり使いませんが、
腰板のない障子でもマス目を細かくすると和の感じが強くなります。(縦長なら尚。)
同じ横長ながら、少しマス目を大きくすると、和だけどちょっと繊細なモダンな感じにも。
これだけ大きくなると、もう障子のイメージでもないかもしれません。
このように、それぞれが空間に合っているかが大切で、マス目の大きさや縦長横長などのバランス、そしてそれが一つの空間で揃えられているか?など大変細かい所に思えますが、実は結構大切なポイントなのです。
そして、そう来ますと一つご紹介したのがこちら。
いわゆる「吉村障子」です。これは、建築家の吉村順三先生がよく用いた手法で、障子の外枠も中の桟の太さも全て同じにするやり方。そうしますと、この正面の障子も4枚なのですが、つながったように見えて、1枚の障子のように見えるというわけ。
先ほどの2枚目の写真とマスの大きさやバランスは同じくらいだけど、こちらの方がよりシンプルでスッキリというか、和でも洋でもない感じでよく弊社も採用します。
繊細な感じが、スッキリシンプルか?この辺はお好み次第ですが、
ここまで寄れば、吉村障子の外枠と中の桟の太さが同じというのがよくお分かりになると思います。
実はこちらのお家のお客様は建築会社にお勤めのプロ。「自分の家は是非!吉村障子で!!」とご要望があったのです。
他にも、
陽射しを遮りながら庭の「地」を見せる「雪見障子」(=すり上げ障子)や
繊細な桟を寄せて造る風流な「吹寄せ障子」などもあります。
更には、
こんな粋な障子も。
障子は実はかなり自由につくれまして、面白いものです。是非ご相談くださいね。
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