すばらしい。
ただいま絶賛工事中。紀の川市の立派な日本家屋のリノベーション工事。こちらの現場ではベテラン大工の津本さんに若手大工の戸高君がついて仕事をさせてもらっています。(今は山本棟梁も加わって3人体制で)
もちろんまだまだ現場を一人で担当できるような一人前というわけではありませんが、丁寧な仕事には先輩大工さんからも一目を置かれております弱冠21歳の戸高くん。
現場では仕上げ仕事も任させれるようになって、黙々と仕事に取り組んでおります。
さて、今までも何度かご紹介したようにリノベーションの難しい所、そして腕の見せ所なのが、古い分と新しい部分の取り合い=接合部。例えば「台所やリビングはガラッとやり直すけど、そこにつながる和室はもとのママ置いておく」なんて場合がリノベーションでは多々あります。
そうなりますとその和室との取り合いを、とってつけた感なく如何に違和感なく納めてくるのが、設計も大工さんもセンスが問われる所です。
こちらのお家のこの部分。左手の青いシートがかかっている左側が和室=座敷。そのまま置いておく所。右側がリビング・ダイニング・キッチンになる部分で、床壁天井、窓や収納なども大幅にガラッとやり直します。
丁度この木枠の部分に和室とリビングを仕切る戸が入って、ここが「取り合い」になるのだけど、古い木と新しい木が接合しているのがお分かりになると思います。
もっと寄ると
こう。
左から1本目と2本目の溝が以前掘られていた溝。3本目は新たに造った溝。つまり古い木枠(鴨居)を切断して、そこに新しい溝ができるように新しい木枠をくっつけているわけ。というのも、以前は2本の溝だったのですが、戸のデザインや開放できる大きさからも3本溝の3枚戸にしたかったから。
こんなアクロバティックな収まりの図面を書く私も私なのですが、、、それを難なく納めてくれる大工さんはとにかく素晴らしい。はい。図面で書くのは簡単なんです、線ひくだけだから。それを実現する大工さんは本当に凄い。リノベーション・リフォームでは新築以上に、こういう大工さんの腕に頼る部分が多いわけで、やっぱりよいお家をつくるには、良い大工さんは必須なんですね。
戸高くんも津本さんについて仕込んでもらって、このような仕事をできる大工さんに育っていってもらわなきゃでございます。
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