野上のブログ

まだこんな面倒くさいことを?まさに手仕事(一文字瓦、手刻み、墨付け)

今週からついに弊社のスーパー広報久保さんがBlogを書いてくれることになりました。週二回アップ!との指令を守らない私に業を煮やして…

頑張ります…

よろしくお願い申し上げます。

さて、今日はこちらの現場から。和歌山市南部のA様家。

棟上げから2週間ほど。

大きな切妻の平屋のお家。屋根を形作る野地工事も終わり、屋根工事が進んでいます。

長く水平に伸びた軒が気持ちの良いこのお家。

その軒を活かすためにも軒先が美しく見える日本瓦一文字葺きの屋根です。

一文字瓦は何と言っても軒先の瓦の下がビシッと揃う所が美しい。

このお家を見てもらうとよく分かると思います。京都の町屋などでよく見られますよね。

ただこの一文字瓦。ぴたっと納めるためには、なかなかの手間がかかりまして、

炎天下の中瓦職人さんが、実際の瓦を下で並べて見て、

削るんですよ。一つずつ。

そのおかげで、

ビタっと揃いました。そしていよいよこれを屋根にとめていくわけです。まさに「手仕事」であります。

内部でも手刻みで組まれた柱梁にまた一つ一つ手仕事で下地の木が組まれていきます。

今週初め、和歌山で有名な建築家H様の大学生のご子息が「大工を志しているので現場を見せて欲しい」とのことで、お父様と一緒に現場に見学にお越しになられました。

そこで、H様が「大彦さん凄いな~。まだこんな面倒なこと一つ一つやってるんやな~」と。これは多分に誉め言葉でありまして、

加えて「まだこんな無垢の良い材料使って、仕事できる大工さん職人さんおるんやな。それも若い大工さんたくさんいるやん」とも。

弊社としては、お客様に永い間責任をもって、街並みにも責任をもってお家を建てたいから、普通に一生懸命やっているだけなのですが、廻りが変容していって希少になってくるのかもしれません。

でも、一つ一つ手仕事で丁寧に出来ていくお家は、完成した後はもちろん、進んでいく現場も本当に楽しいのですよ。

そうそう、ご子息さんが興味をもってくれてうちに来てくれればこんな嬉しい事はないのですが、それはまだちょっと先のお話。

今週はなんとか書けましたよ。久保さんに叱られなくてすみそうです。

来週も頑張ります…


ホームページのリニューアルに伴い、ブログも新サイト内に統合しました。

過去のブログの記事(2020年以前)はこちらからご覧いただけます。

New