野上のブログ

和室の仕事

今日からいよいよ12月。毎年こんなこと言っている気もしますが、やっぱり一年あっちゅう間。しっかりしないと何もできない間に色々終わっていってしまいますね。頑張ります。

さて、現場。和歌山市太田のF様家。

外回りは左官下地のラスという金網のようなものが張られ一段階進んでおりますが、

内部は、

和室まわりの仕事がほぼ終わってきています。

以前もお伝えしましたが、こちらは「長押=なげし」を呼ばれる背の高さ位に横の木が廻る伝統的な和室の設え。昨今新築ではほとんど見なくなってきましたね。またあっても、ほとんどがビニール張りの既製品などを使っておりますから、無垢の木でこういう仕事ができる大工さんってのも数少なってきてるのではないでしょうか。

今回、この和室を仕上げさせてもらったのが26歳の堺君。若手(もう入社8年目ですが)のホープで丁寧な仕事には定評のある彼ですので、このような和室仕事をする力量はありますが、こういう仕事は「慣れ」と「経験」が大事ですから、一緒に現場に入っているベテラン大工の津本さんに要所を見てもらいながら。

ばっちり綺麗に仕上げました。津本さんにも十分合格をいただいておりました。

赤松の床柱も立ちました。自然な曲がり方と華奢な細さが風流で上品。お茶室などによく使われる材料ですが、お家の床の間にもってきても、バッチリです。引き締めてくれる感じがいたします。

上を見上げて。床柱と落し掛け(おとしがけ)の関係が見えます。こういう床柱の場合は落し掛けより少し沈めて(引っ込めて)たてることが多いですね。とくれば、専門用語のオンパレードですが、まあ聞き流してください。

天井板も昔から和室で使われる杉の中杢(なかもく)の天井板。細い杢目が中心に出てくる美しい天井板です。そうそう、今やこういうものも「ラミ天」と言って、杢目を紙に書いて合板にラミネート加工を施した物がほとんどですが、弊社は嫌いなので使いません。写真で撮ると一緒ですが、実際人の目でみると表面が紙か本物の木(薄くスライスした杉板です)では、随分違うと思いますので。

リビングから見るとこんな感じ。上の2か所空いた部分にはお客様のおじい様が建てた建て替え前のお家の欄間をいれるようにサイズを合わせています。

次は造り付け家具が造られてきます。こちらも楽しみなものがたくさんありますので、またご紹介していきます!

それでは今日はこの辺で。


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