屋根の「おさまり」
今日は、皆様あまり見ることのない屋根の上からの写真をご紹介。
和歌山市秋月のK様家です。上の写真は屋根の最頂上部=棟=むねから撮った写真。屋根材料はエスジーエルと言って、亜鉛とアルミの合金のガルバリウム鋼板にマグネシウムが入って(表現おかしいと思いますが)「次世代ガルバリウム鋼板」と呼ばれているもの。
葺き方(施工方法)は縦にラインの入る「竪ハゼ葺き」。整然としていて軽やかで綺麗ですね。
その棟の先端部分はこんな納まり。弊社の金属板屋根の納まりはいつもこうですが、注目していただきたいのは、段々に納まっていること。出張ったり引っ込んだりして、影をつけています。これはべたっとすると野暮ったくみえるからで、「軽快に見せたいから。屋根の最頂上部なんて見えないじゃん。」と思っていたらノンノンノン。こういう所が全体に与える影響って結構ありますからね。
天窓も廻りも施工済み。天窓なんてものは屋根に穴開けているわけだから理屈でいえば雨漏りには不利。だから、慎重に慎重に2重3重に気を付けて施工していきます。水は上から下に流れるから、その流れをせきとめないように順番を間違えないように考えていくのが基本。ただ、台風の際は下から上に水が吹き上がりますから、何せ慎重に。
このように、壁に屋根がぶつかっていくところも雨漏りには大敵の部分。(ちなみに、このように横にラインの入る施工方法を「横葺き」と言います)白い防水紙(厳密にいうと違いますが分かりやすく)の上に壁下地が造られていくのだけど、
防水紙をめくるとこう。壁の中に水の侵入を防ぐガルバリウム鋼板の立ち上がりが随分あることがお分かりいただけると思います。その裏にあるのは屋根の防水紙=ルーフィング。屋根の防水があって、その上にガルバ、またその上に壁の防水、そしてその上に外壁が造られていきます。こういう何段階もの雨対策を考えるのが日本のお家の常識です。(日本はとっても雨が多い国ですから~)
それからおまけで、屋根の裏(軒天井と言います)の杉板張りの施工風景。
はい。張り上がっております。
この外部の大きな軒下空間は釣り好きの方にはたまらないものが…。(設計は福井君)
お楽しみに!
はい!では今週もよろしくお願い申し上げます。
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