野上のブログ

和室奮闘!(和室、床の間、書院、びわ床、Japanese Room、tokonoma)

もうひと手間の美しさを、
暮らしの中へ。


前回の予告通り、今日は富田林市のA様家のようすを。

前回も話題にあげました吹き抜けから。この間まで足場で隠されていた吹き抜けが姿を現わすと、ぐっと空間が広がりました。お客様も現場にお越しいただいた際にニコッとされたのを見て、良かった良かったと

南側の吹き抜けに大きく開く開口部もこんな感じ。なかなか魅力的な空間になってきましたよ。

今度は、左官屋さんのための足場が運びこまれて組まれています。ここに白い漆喰が塗られてきますとまたぐっと良い雰囲気になりますよ。

吹抜けに置かれているのはヒバの格子(もちろん無垢材です)

ヒバの無垢材を作業場で削り加工してきて、

はい。組みあがりました。どこに設置されているかはまたのお楽しみに。(吹き抜け空間のどこかに施工されますよ)

さて、本題の和室にまいりましょう。こちらの和室は途中からお茶室の色合いがましてきました。

また建て替え前のお家の床の間・書院の材料を外して再利用というのも特徴。

こちらが書院廻り。書院のあるお家ってのも最近ほんと珍しくなりました。ただ、こういう所は大工さんも図面や教科書があっても経験をさせていただかないと話になりませんから、本当にお客様には感謝感謝であります。

ここは、床の間まわり。床框とびわ床~といってもプロ以外はチンプンカンプンだと思いますが(いやプロでもこういう和室をしない人は分からない。ということは大多数がわかりません)、そういう部材があると思ってください。

びわ床となれば、お茶室だなとなるのですが、こちらの担当の大工さんは堺君。もう弊社で10年以上働いてくれていますが、まだ30歳前。細かな仕事は特に上手な大工さんです。

堺君もお茶室のある和室は初めてで、一緒にいってくれている大ベテラン大工さんに指導してもらいながら。

ところで、大工さんたちはやっぱり和室となると、ひとつ気合が入ります。大工さんの腕の見せ所が多いから。特に年輩の大工さんとなるとそこは一段気合が入ってきまして、「ここはこうせなあかんぞ」「こういう所はこういう風に納めるのが基本だ」と昔に帰ってとても積極的に教えてくれます。

もちろん伝統的な和室でも守らなければならない所は守った上で、自由にデザインすればよいのだけど、そこは大ベテランたちのいうことはやっぱり的を射てまして、合理的な理由があることが多いのです。そして、いくら図面を書いても現場で納めてくれる大工さんにしか分からないこともあって、そこは絶対に尊重した方が良いのですよ。

またお茶室となると、いつもの和室に加わってくるのが「釘」

特殊な色々な釘があります。(少し前に久保さんがその釘のことのBlogを投稿してくれています

その位置にもルールがありまして、これは私たちにはわかりません。もう少し丁寧に言うと、お茶室を造らせていただきますから知識はありますが、「お茶の教養」のない私には合理的な理由がわかりません(またお茶も勉強しないとですね)

流派などもありますから、ここはお客様からお茶の先生に聞いていただいて教えていただいております。

その中でも、釜を吊るための釘(=釜蛭釘と呼びます)は天井板を張る前に用意をしなきゃいけないので、注意が必要です。(床に置いているのがその釜蛭釘)

そもそも、畳の敷き方、入口、床の間などから、お茶の炉の位置は決まります。そこもお茶の先生にご指定いただきまして、その位置を現場に書く、その中心をとってから、

天井にその位置を出し、釜蛭釘を仮止めしてから糸を吊るします。それが炉の中心にくるようにと調整。ここで勘の良い方はお気づきだろうと思いますが、釘の中心と炉の中心を合わせたらいかんのですよ。

先ほどの写真を見てもらえばわかるように、糸が吊るされる(実際は糸ではありませんが)所と釘を止める部分は微妙にずれていますからね。

はい。このようなことを現場でやっております。一つ一つ。

いえいえ決して面倒くさくはありません。楽しいのですよ!

大工さんたち頑張ってくれております。



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