野上のブログ

今日もリノベ(古民家リノベーション、リノベーション、漆喰、床タイル)

前回に引き続き今回もリノベのお話。

只今、和歌山市と岸和田市で古民家リノベーション工事が元気に進行中であります。

和歌山市のH様のお家は、左官屋さんが登場。

この間は既存の左官壁の仕上げをめくった所でしたが、新築ではありませんから、ぼこぼこしている壁を平滑にするために、下地を拵え直すのも手間がかかります。

下地を直した(直した所で割れにくいように下地にネットも伏せこんでいます。この写真でもよくみると分かります。

その上に、

中塗りをしている所。

この上に漆喰の上塗りをかけていくわけですが、やっぱり漆喰はなかなか手間がかかりますね~。その分存在感たっぷりですが。

手前のボードが見えているところは白い和紙が貼られます。天井の黒、梁の黒、と、壁漆喰の厚みのある白、和紙のさわやかな白が並ぶ、とても綺麗な空間になりますよ。黒と白の対比がしっかりときいて、同じ黒、同じ白の仕上げの微妙な違いも味わえて、かなり贅沢な空間になるのではと、仕上がりが楽しみでワクワク・ソワソワ。たまりません。

タイル屋さんも登場しております。

下地を拵えて、

張っています。綺麗に張ってくれています。やっぱり手仕事は良いですね。手間のかかるものは、それだけやっぱり値打ちがあります。ただお金はとられるってことはないですねぇ。(常に手間をかけまくって良いというだけではありませんが)

そうそう。外部の左官壁も補修中。

大工さんの丁寧な工事が終わり、左官屋さんなどの仕上げ工事が進み、これから建具屋さんやフスマ屋さん、畳屋さんなどの手も入り、多くの職人さんの手仕事でどんどん仕上げっていく。

ぐんぐんと蘇って、魅力を取り戻していく、魅力がましていっています。どうぞ完成をお楽しみに。

こうきますとね、私たち設計は何もしてないみたいなんで少し。

こちらは岸和田市K様家。古いお家は窓や入口などの建具仕事が素晴らしいものが多いです。特にこちらのお家の建具は本当に素晴らしい。

こんな凄い・美しい建具、潰して捨てれますか?

私には出来ません。

だから、再利用。しかし、開口部の一部は壁にして補強もしなきゃだし、断熱性もこのままでは辛い。だから建具を改造して断熱ガラスを入れるようにしたり(とは言っても、古い建具と木枠はそんな重みを想定していませんから、これはこれで相当難しい。経験と知恵が必要です)

一部壁にする部分も、綺麗に見せるには、どこから壁にするのか、どの建具をどう改造して、どう動かすのか?

非常に難易度が高いです。だから、先ほどのように現場に行って寸法をとったり、

建具を確認したり、

端部の納まり再度確認したり(さわらない部分とさわる部分がぶつかってきますから)

工事前に確認するインスペクションのレベルじゃなくて、ミリ単位ですからね。「建具の走る敷居の溝が18㎜でそこから16㎜、そしてまた18㎜、残りは88㎜、それに対応する鴨居が何ミリずれてる」とか、柱も昔のお家は同じ所に同じ寸法で建っていないから、「建具の向こう側の柱が125㎜×118㎜、こっちの柱は184㎜×186㎜で、30㎜ずれている」とかを現場ではいつくばって確認しています。

大工さんからしたら、「そんなの俺たちいつもやってることやで」と言われちゃいますが、、

まぁ、やっております。

リノベーションは難しい。けど楽しい。(もちろん新築も)

皆で頑張っています。


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