野上のブログ

山長商店さんで山と木を見る(紀州杉桧、山林見学、製材所見学、無垢の木、木の家の構造)

今週水曜日。いつも弊社が木の家の構造材(桧・杉)でお世話になっている、和歌山県田辺市の山長商店さんに見学にお邪魔してきました。

山長商店さんは、広大な山林を保有し、自分たちで管理しながら適切に伐採し、木の家の構造材となる桧や杉の柱や梁を製材している所。このように一貫体制を築いている材木屋さんは全国的にも非常に珍しく、またその製品管理もすばらしく、さらにその保有する山林の広さの面でも、全国有数の有名な材木屋さんです。

特に、江戸時代から続く歴史的背景もあって、東京を中心に関東ではその名が響き渡っており、関東のこだわり工務店さんや、有名な建築家の方々がこぞって採用している所。(関西は、弊社もお世話になっている奈良吉野という、こちらも全国有数の産地があるため関東ほどではないのが正直なところ)

今回は、お客様が構造材に大変興味があられたこともあり、久々の見学(お客様も一緒に)となりました。さらには、山長の担当者さんが勧めてくれたこともり、山林の見学も。


朝10時すぎから、まずは山林へ。

お客様ご夫妻、山長さんのご担当者お二人、弊社は設計の岡田と私の計6名で出発。

とにかく山長商店さんは山をたくさん保有しておりますが、今回は比較的山長さん本社の近くの山へ。

昔はわさびを栽培していたという綺麗な山をどんどんと車で上がっていきます。およそ15分ほど(この山道をつくるのが大変だそう。日本の山は急ですし、木を切って出すにも道が必要ですから。1mつくるのに1万円以上はかかるそうで。。)

山深い所までやってきました。ここから見渡す限り全て山長商店さんの保有林だそう。そしてこれもごく一部とのことですから、凄いですね。

車の中で説明を受けておりましたが、実際来て見てびっくり。ここから、向こうの山までワイヤーを張って、そのワイヤーで切った木を搬出するそうですよ。なんと、そのワイヤーは人力で設置するそうで、ワイヤーかついで山をおりて、向こうの山を登ってつなぐそうです。

ちょっと想像もつきませんが、専門の方は驚くスピードでかけおりて、登るらしいですよ。本当にびっくらこきました。また機会があればその様子を拝見させてもらいたいと願っております。

先ほどの所で車をおりて、山の中を歩いてくだっていきます。美しくて清々しい山でした。

途中、しっかりと説明をしてくださるご担当者様。本当に木が好きなのが伝わってきて、好感度抜群でありましたよ。

変な枝の生え方をした木もあったり(理由はまた別の機会に)、木も人と一緒で本当に一本一本違う生き物なのだと実感。

山をおりてきて皆で記念撮影。後ろの木は大体樹齢130年ほどだそうです。(写真の公開はお客様にご了承いただいております)

紀州の山林は木の成長のスピードが遅いそうで(その理由もしっかりあるけどこれはまた今度)、年輪の詰まった良材がとれる、

昔からの体制が、九州の山が船舶用、吉野は酒樽用に比べ、紀州材はずっと住宅の柱梁用がメイン。それによる生産方法の違いなども興味深いお話でした。

また、山長商店さんほどの所でも全ての山となると、管理がおいついておらず、日本各地の山林では本当に大変なことになっている。そしてそれが今後ますますひどくなってくるであろうこと。またそれが花粉症にも影響があるのでは?なんてお話も、木を扱う我々としても色々と考えさせられる所でした。


この後、山長商店さん各地の山から切り出された丸太を集める貯木場、そして山長真骨頂の、素晴らしい乾燥技術と選別管理技術も詳しく丁寧に説明いただくと、すっかり夕方。(この話は、また弊社情報誌「つくり手」でご紹介します)

山の中もしっかり歩きましたが、山の力をいただいたのでしょうか?それほどでもなく、ここちよい疲れで山長商店さんを後にしました(お客様もお疲れになったことと思います。一日ありがとうございました)

しかし、山を見学しているお客様ご夫妻も弊社の岡田も皆本当に楽しそうで、やっぱり人間はたまには自然に「つかり」にいかないといけないのだなとしみじみと感じると共に、これからもこのような間違いのない木材と、優れた職人の手仕事&よりよい設計で、しっかりとお家を建てていこう!!と感じた一日でありました。

お忙しい中丸々一日をかけてご説明いただきましたご担当者様初め山長商店様の皆様方、誠にありがとうございました!


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