待ってました!(床の間、銘木、お茶室、水屋)
現場が進んでどんどん出来ていく様子を見るのはお客様は楽しいようで、現場の打合せ(少なくとも2週間に一度は行っています)でお顔を拝見していると、ニコニコされていて、こちらも嬉しくなってきます。
しかし、多分私たちも同じくらいにニコニコしているはずで、図面を書いている時から楽しみにしていた部分などが上手く出来てくると、時には大工さんたちのおかげで想像以上に良く出来てくると、これはもうなんて言ってよいのか?たまらんわけですよ。
紀の川市のA様家は、何度かご紹介しましたが、お茶室のあるお家。久しぶりの本格的なお茶室ですから、釘の位置や紙の貼り方などお客様にお教えいただくこともたくさんあって、非常に勉強になったわけですが、その和室も大工さんの工事が終わり、傷防止のため張られていた段ボールやベニヤがめくられて、姿を現わしてきました。
まだタタミやフスマ、壁の和紙貼りなどはまだだから、もっともっと雰囲気は良くなるけれど、
床の間廻りの銘木などは久しぶりの対面です。
床框(とこがまち)と呼ばれる床の間の銘木は、「槐=えんじゅ」
床柱は絞り丸太ですが、丸太とデコボコの角材をぴったりと合わせるのは考えただけで大変。図面では一瞬でかけますが、実際はかなり難しい。こういう所は、まさに大工の腕であります。大工さん様様です。
次はこちらもお茶室にかかせない水屋。正面の障子などはまだですが、一見、あっさりと納まっていますが、これ色々調べて考えて施工図面書くのも大変だったんですよ。
しかし、
どうです。この杉の腰板の美しさ。
馬鹿言っちゃいけませんよ。プリント物なんかじゃありませんよ。もちろん杉の幅広の一枚板です。これを鳥飼の銘木屋さんの倉庫で探してもらい、作業場で棟梁が加工し、反ってこないように大工さんが板の裏に下拵えし、現場でまた大工さんがぴたっと加工して納める。
こういう素晴らしい材料をたくさんストックしてくれている銘木屋さんあってのものだし、もっというなら、こういう良材を育てて伐採して出してくれた山の人もそうだし、板に加工してくれた製材屋さんもそう、もちろん大工さんたちの経験と腕が一番だけど、そんなものに比べると、調べて考えて図面書くなんてのは大したことありませんよ。ホントに。
玄関のタモの上がり框とも久々のご対面。待ってましたよ~。やっぱ、良いじゃないですか~。
場所が変わって、御坊市のI様家。こちらの梁の間に張っている杉無垢の天井板が張り上がるのも楽しみにしとったんです。良い吉野杉の板を上手く張ってくれています。
どうです?現場楽しそうでしょ。
最近週一ペースになっておりますが、今年の秋は仕事はもちろん、勉強会や会合など色んなことが復活して特に忙しい。何とかもうちょっと更新できるように、頑張ってまいりますので、また来週もよろしくお願い申し上げます。
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