新築施工事例

釣りと読書、暮らしを楽しむ平屋【和歌山市】2022年

大変な歴史と社格をもち、人々の崇敬を集め続ける日前宮様の目の前、とても恵まれた地域に建つ、30代のご夫妻と小さなお子様2人の、約30坪の平屋のお家です。

▲釣り用のボートを納める屋根下空間

こちらの敷地に建っていた古い日本家屋のリノベーションのご相談を受けたのがスタートでありました。どのような暮らしを楽しみたいのか?をじっくりお聞きし、それをどこまで実現できるのか?とコストを考え合わせて検討・打ち合わせを繰り返していきました。
大きかったのがこちらの釣り用ボート。屋根下空間に納め雨がかからないように、また釣りに行く際に出しやすい位置にとのご要望から建て替えへと大きく動いたのです。

▲白壁と木の対比が綺麗なポーチ。モダンな雰囲気がお好きな奥様のお好みも取り込んだ外構

小さい頃、以前建っていたお家の縁側で花火をしたりスイカを食べたりと楽しい思い出があって、和がお好きなご主人と、あまり和が全面に出るのは好まない奥様。そこを上手く取り合わせていくのも大きなテーマでした。

▲裏に回ると和風情に。雨を楽しむクサリ樋が良いアクセント

▲玄関。正面左がシューズクローゼットから読書コーナーへ。正面右がリビングに。この写真の反対方向が釣りの準備の部屋

玄関に入ってすぐ右側には釣りの準備をするための小部屋。こちらは玄関とは土間のままつながっていて、釣りの趣味が外で終わる様にと。外の物と内の物が一緒にならないように!との奥様ご希望から。

▲玄関から続く土間の釣りコーナー

▲玄関から続くシューズクローゼットを抜けると、読書コーナー、そしてキッチンへと抜けられます

その反対、玄関からシューズクローゼット→読書コーナー→キッチンへと抜けられる動線の確保は奥様のご希望。お買い物から帰ってきた後や、ごみ出しなど、家事の便利さを考えています。

▲玄関ホールから入ってすぐのリビングの眺め。朝日が気持ち良いです
▲リビングと和室につながる大きな木製連続窓。外の縁側は昔を思い返して

メインの広間空間は、ご主人がお好きだった昔のお家の縁側の雰囲気を再現することと、それを活かす大きな木製連続窓を中心にして、リビングと和室がつながった大きな空間です。朝から光のあふれる気持ち良い空間に仕上がっています。そして、この空間と一体になったダイニングキッチンが、何といってもこのお家の大きな特徴です。

▲ダイニングよりリビングを。天窓から優しい光がもれます
▲ダイニングとキッチンを一体にした造り付け家具

タモ無垢のテーブルの上には天窓から北側特有の優しい光がおちます。そして、テーブルと一体につながるキッチンはステンレスと木とモルタルで造られた美しい家具のよう。炊事も食事も慌ただしい毎日の中でも、自然の光を感じてほっと落ち着けるように、楽しくなるように考えました。

▲シンクとコンロが背中同士に分かれたキッチン

キッチンはンシンク部とダイニングテーブルが一列につながるタイプ。家事と食事が一体に終わり特にお子さんが小さい時は便利なかたち。またご覧の通りコンロとシンクが分かれた並列型。コンロ側にはカウンター収納がつながっています。ステンレスの材質やシンク形状、シンク前のモルタル壁や、カウンター収納上部の飾り棚も兼ねる吊戸棚。また内部の収納など、奥様のこだわりが詰まった、完全オリジナルの造り付けキッチン&テーブルです。
「趣味を楽しみ暮らしを楽しむ」まさにこのお家を現したキッチンです。

▲キッチンコンロ脇の読書スペース。扉の向こうはシューズクローゼットと玄関。

キッチンの脇には小さな読書スペースが、先ほど玄関ホールからもつながっていた空間です。お忙しい家事の合間、少しのお時間がある際にでも趣味の読書を楽しめるようにと。

▲リビング前のホールにある飾り棚。お気に入りの絵本を飾ります。

また読書といえば、玄関からリビングに入る前のホールの空間にあるのが、絵本を飾るスペース。奥様お気に入りの絵本などを飾ります。こういうような暮らしの楽しみ方をイメージできるお客様に脱帽です。ここから好きな絵本をとって、リビングや和室、縁側でぬくぬく日向ぼっこをしながら読む小さなお子さんを想像すると、ほのぼのとしてきますね。

▲ホールからつながる洗面。造り付けの洗面カウンターと収納棚。
▲キッチンバックの飾り棚になる吊戸棚

キッチンの飾り棚や洗面所の造り付けカウンター、まだほかにもたくさんありますが、暮らしを楽しむことがたくさん詰まったお家になりました。私たちはどうしても使い勝手や耐久性、施工性をまず考えてしまいがちです。


もちろん、見た目の美しさが暮らしに潤いをあたえることはよく分かっていますからデザインにも重きを置きますし、耐久性などは非常に重要な事です。ただ、そこに「暮らしに楽しさを生む遊び心」も必要。そのことの大切さを改めて教えてくれた家づくりでした。

K様誠にありがとうございました。これからも何卒よろしくお願い申し上げます。

(設計担当 福井)

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