野上のブログ

古美る=ふるびる?

これは、父に譲ってもらった仕事用の鞄。アチコチ傷も付いているしくたびれてきてはいるけれど、革の色艶や手に馴染む柔らかさなど、30年以上使われた「深み」と新しいものには出せない味があって、気に入っています。このように長く愛着をもって使えるものは「使い込む魅力」を持っているように思います。

建築の世界にも「古美=ふるび」という言葉があります。「銀古美・金古美」など、金物が古くなり深みがでてきたものに使われる言葉です。ビニールやプラスチックなどの何かを真似ている工業製品には「古美る」ということは不可能で、石や紙・金属など、そのもの自体の美しさがあり、永年の使用に耐え、飽きのこない正直な材料にしか「古美る」ことはできないと思います。

無垢板のカウンターや、木の戸、確かに汚れてくる部分はあるけれど、天然素材ならではの色艶の変化や、何ともいえない深みや味が出てきます。手すりなど毎日触る部分なども経年していくうちに、この世に二つとない逸品に仕上がってきます。

弊社社屋の玄関戸。25年程経って、良い飴色に

いつまでも愛着をもってお住まいいただけるお家には、こういう「古美る」材料が欠かせません。そしてそれを上手く扱う職人さんの腕と、設計の知恵も必要です。

今回の写真は弊社社屋の写真。そして築26年の(今現在は31年)紀泉台モデルハウスにも経年した魅力がたっぷりです。「古美」を探しに是非遊びにお寄りくださいませ。

実は、この投稿は、弊社情報誌「つくり手」の私の担当しているコーナー「大彦日記」の内容です。

丁度これは第3号のもの。毎月従業員で編集会議をして手づくりしている情報誌も今月で54号。毎月出せていない時もたまにありましたから、5年位続けていることになりますね。いつも中心になって、獅子奮迅?の活躍でつくりあげてくれている弊社広報スタッフの久保さんには感謝感謝であります。

明日が今月の編集会議でありまして、今月号の記事作成に四苦八苦するなか、以前の記事を読み返していて、ちょっとBlogの方にアップしてみました。

中には面白い内容もありますし、3年4年前のものになりますと皆様忘れているでしょうから、たまに出していこうかと。Blogのネタ探しにも助かりますしね。情報誌「つくり手」はWebSite内の「お問い合わせページ」からお申し込みください。なかなか好評なんですよ。


ホームページのリニューアルに伴い、ブログも新サイト内に統合しました。

過去のブログの記事はこちらからご覧いただけます。

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