野上のブログ

やっとここまで。

今日は前回の予告通り(予告通り珍しいかも)日高川町の古民家リノベーションの現場。

壁下地のボードが張られて、随分とお家の空間が分かるようになってきました。ここまで来ると大工さんの工事もかなりの部分は超えてきたところ。

こちらのお家は古民家ならではの、この迫力ある梁組!の活かし方が勝負。一番見事な梁組の部分が吹き抜けになって(以前は天井裏に隠れていました)、ここを中心にお家のメイン空間が構成されています。

ただ、この部分。実はかなり複雑で、設計段階で上手く想像するのに時間がかかりまして、ご主人様に随分お助けいただきました。そして、この部分を吹き抜けにしたい!とおっしゃったのは奥様。こうなると、私、これと言って何をやっていないような気もしてきますね。

そしてこの梁組は玄関から見ることができます。

さて、こうボードが張られていると、あっさりのっぺりする感じもしますが、こちらに漆喰が塗られてくると一気に質感もでてくるし、造付け家具が入ると、ぐっと重心もさがって、重厚感もでてきますので、お楽しみに。

そして、こうボードが張られちゃうと、何となくぱぱっと張られたようですが、リノベーション・リフォームはここに来るまでがホント大変なのです。特に古い日本家屋は。

柱や梁がまっすぐではありませんから、それを直して(厳密に言うと表現は違いますが)まっすぐの壁にする。配線などもむき出しになってるが場合がほとんどだから、それを壁や天井裏に隠していく。構造補強や断熱をよりよく。そして梁を見せる部分を見せない部分を整理しながら、それらを考えあわせていきます。

さらに、このように天井裏を出して吹き抜けにするような場合は、全て難易度が跳ね上がってまいります。

だから、この状態を見ると、現場に関わっております者は「やっとここまで来たな〜」と感慨深いものがあるのであります。

なんて、工期も随分オーバーしておりまして、お待たせしているお客様には大変申し訳いのですが(寛大なお心で家づくりをお楽しみいただいて感謝感謝でございます)

この階段を上がっていった所の右側が玄関。奥がリビングやダイニング・キッチン。吹き抜けを通じて、大黒柱と立派な梁を中心にお家の空間がつながっていきます。

以前お伝えした存在感たっぷりな階段の廻りも大分出来てきました。まだ今月一杯は大工さんたちの工事が続きますが、そろそろ建具や仕上げ工事の準備にも動いてまいります。

漆喰塗ったらホント綺麗になるでしょうね〜。楽しみです。


ホームページのリニューアルに伴い、ブログも新サイト内に統合しました。

過去のブログの記事はこちらからご覧いただけます。

New