野上のブログ

築50年日本家屋リノベ進んでます!

あっと、気付けば前回の更新から1週間。すっかり更新サボってしまい申し訳ございません。その間ずっと雨ですね〜。大変な被害に合われている地域もある中、私達は外部の工事が進まない程度ですから、恵まれていてありがたいことでございます。

最近は梅雨って案外雨が続かなくて、工事の段取りが困ることはあまりないのですが、今年は本格的な梅雨で、基礎工事や屋根工事、外壁工事がすべて止まっておりまして、なかなか段取りが難しいところであります。

だから、こちらの海南市築50年の日本家屋リノベーション工事も、外部は解体工事がほぼ終わったこの状態(1週間ちょっと前)からほとんど変わっておりません。

こちらのお家は「減築」と言いまして、お家を小さくする工事と、それに合わせて間取りや断熱構造などの性能向上も施していきます。家族構成や生活習慣、仏事などの行事なども一昔前とは随分変わってきておりますから、広すぎるお家は要らないわけで、こういう「減築」も増えてきております。【小さくここちよく豊かに暮らす】というのも気持ち良いですからね。

建物を小さくするわけですから、屋根も縮めなくてはいけないわけで、構造補強をしながら屋根まわりの構造材をさわっていきます。

こういう所はまさに職人技でありまして、昔の木の悪い部分を変えたり、そこから新しい梁をつないだり、側で見てても「うまいことやるな〜」と自社ながら感心してしまいます。東大寺など歴史の教科書に載っている古いお寺の柱の足元などを見ると、腐った部分が違う木で繋がれているのがよく見られます。それと根本的には同じ。長い年月をもたせてくる日本の職人の凄い技術なのですね。

雨で外部を進められないから、構造補強が進んでいます。地震に強くなるように、新たに柱を足したり、梁を加えたり、構造補強の壁を入れたり、構造金物で補強をしたり、

足元の「土台」という木が腐っていたので新しく。右側には基礎も足していきます。
構造金物。地震時の抜け上がりを防ぎます。

どんな補強をしているか?はまた後日ご説明させてもらいますが、とにかく地震に耐える壁を増やせば良い!ってわけでもないですからご注意を。耐震補助金を受ける場合は規定が決まっておりますからそれに従えばよいわけですが(結構難しいので、すぐ簡単にできるってものでもありません)

全体のバランスも考えて配置していかねばなりません。またリフォーム・リノベーションは、既存の壁をどこまでとるか?(とれるか?)もあるし、そもそも既存の柱や梁が大丈夫か?もとても重要だし、リフォームは色々なつながりや部屋の続きとの関係で、やりだすととまらなくなるから、良い意味でどこで区切りをつけるか!どこまでやってどこでやめるか!!のバランス(金額的など)も超重要。

とにかく経験豊富で信頼できるパートナーが必須ですね。

なんて述べてきましたが、まずは、そもそもリノベーションに耐えうるお家でなければ話になりません。こちらのお家も一部問題な部分もありましたが全体的にはしっかりしたお家で、建てた大工さんも良い仕事をなさっています。しっかり直せばまだまだ大丈夫です。やっぱりお客様とつくり手が良い関係で、良い材料・良い職人で建ったお家はしっかりともちます。

こちらの現場に入らせてもらっている若手大工の金子君にも「建てて50年後に他の大工さんに見られても恥ずかしくない仕事せねばいかんね」などと偉そうに、のたまわってまいりました。

明日明後日は天気ももちそうです。ここであちこちの外部仕事すすめないとですね。今週も張り切ってまいります!


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